2020/7/24 アタック青森 - Day2 (恐山、大間崎)
青森自転車旅行二日目です。前回の話はコチラ
青森にやってきて二日目が始まります。目指すは恐山、そして本州最北端の地、大間崎です。
前日の疲れで大地は本日お休みです。ケツが痛いらしい。おまえぇ、前々から対策しといた方が良いんじゃないの?って言ってたじゃないか!彼にこんなことを期待してはいけません。今日はソロです。
青森のホテルを出発し、国道四号線を野辺地まで向かいます。国道四号線!国道七号をいっつも走っているのでなんか新鮮です。これが東京日本橋に続く道なのかぁ。
野辺地から国道279号線に入り、更に北上します。車は全然来ません。
途中、変速の調子がおかしくなります。ひっくり返してリアディレイラーにくっついてるアジャスターを回しましたがイマイチ良くなりません。まーいっか。とりあえず先に進みます。
むつ市に入り、恐山へといよいよ上がっていきます。むつ市には大湊の海上自衛隊基地があります。僕はその手のものが大っ好きなのですが、今回は寄りません。寄り道ってのは案外時間を喰うものです。鋼の精神力で寄り道を退けます。寄りてー。
ところが登り途中で、いよいよリア変速がおかしくなってきました。変速がシブい。この症状は、もしかして変速ワイヤーが切れかけ??何度かやったことあるので心当たりが…
アジャスターをいくら回しても変速の調子が良くなりません。てか、変速機が動きません。これはもう、ワイヤー切れかけでしょ…メカニックでおなじみのかずやさんに電話で確認しましたが、やっぱりそうなんじゃないかということです。
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当時変速周りはシマノのクラリスを使っていました。シマノの機械式変速は、STIレバーの中でワイヤー経路が90度曲がっています。何度も変速をしているうちに、その90度曲がった部分に摩擦がかかってワイヤーがほつれてきます。
で、ワイヤーがほつれ、切れかかってくると変速位置が決まらなくなります。変速レバーはワイヤーを引っ張って変速機の位置を決めているので、ワイヤーが伸びれば位置は決まりません。さらに、STIレバーの中でワイヤーが切れてしまうとワイヤーの切れ端を摘出するのが大変で、場合によってはSTIの中身全とっかえなんてのもありえます。というか走行中に切れると構造上後ろが一番重いギアになります。これから恐山を登るってのに、大ピンチだ…
つまり今、僕は変速ワイヤーが切れると「STIレバー全とっかえ+変速が一番重くなる」という大ピンチを迎えているわけです。それを避けるためには、変速ナシで本日の行程を全てこなさなければならない。恐山を変速一枚だけで登らなくてはなりません。
ちきしょー…ここまで来たのに恐山も大間岬も諦めたくねぇよ…今なら引き返せばむつ市まで下りだし、しかも電車で脱出できる。でも…時間あるし行けるとこまで行くか…
はい。結論から申し上げますと、恐山はむつ市側から登ると全然キツくありませんでした。変速一枚縛りでも余裕で登れます。ギア比が何だったかは覚えていませんが、フロント34t-リア32tよりは軽かったです。
それはさておき、やったー!日本三大霊地が一つ、恐山に着いたー!これで三大霊場のうち、川原毛地獄と二つ、制覇です!夢だった。あとは富山の立山を残すのみ。
しばし観光タイムです。
お寺に向かって左側に、歩いて回れる岩山のような広い場所があります。川原毛地獄や玉川温泉にもあった白い地です。川原毛地獄は火山ガスの漂白作用で山一帯が白くなっていましたが、恐山ではその手の記事はヒットしません。別の理由があるんでしょうか?しかし、相変わらず温泉特有の硫化水素の香りには満ちています(ちゃんとお風呂もあります)。
恐山には、あの世にいる子供が寂しくないようにとたくさんの風車が立っています。
また極楽浜なる浜もあります。
この湖、やけに静かだったんですよね。風はあるんですが波が立っていません(たぶん山に囲まれているからですが)。妙に凪いている。しかも、めちゃめちゃ白い砂浜に、赤い風車がカタカタ回る音が良く聞こえます。さっきまでぺかーって晴れてたのに、なーんか曇ってるしよぉ。雰囲気あります、ははは。霊験あらたか?非常に好きな空間です。
それじゃあ、本州最北端の地、大間崎に向かいましょう。もはや変速が一枚縛りだなんてことはどうでも良いです。行けるやろ。一枚縛りで大変なのは平坦の速度維持だけだし。
恐山を更に奥に進み、いよいよ山道っぽくなってきました。携帯の電波なんていよいよ繋がりません。あ~あ。行動不能になったら、まじで死んじまうぜ。でも、走る道はとても綺麗な森林です。広葉樹林のやわらかい感じの森。かかってこいや。
変速が使えないので、長い海沿いの平坦を軽いギアで必死にシャコシャコ回して進みます。高回転ではケツがピョコピョコ上下します。あ~、俺ペダリング下手くそだなぁ…体幹で体を抑え込めてすら無い。
着きました大間。やった。
天気が良いので北海道の地が目視できます。あれが函館なのかぁ。
大間に来たならば、まぐろです。良く分かりませんがとある食堂に入って食べました。うっま。海苔が良い香り出してる。めちゃめちゃ高いんですが食べないわけにはいきません。うっま。
うまいモン食ったし、青森市に帰るか。帰りは諦めて輪行します。恐山と大間崎の目標を達成できたのでもう充分です。自走で帰ると遅くなるし、いいや。
とはいえ、鉄道なんて通ってないのでむつ市までは行きます。いやー変速使えないから回転数保てねぇのだりー。
それでも鉄道の本数少ないので、運賃を節約すべく、時間ギリギリまでは青森までの距離を詰めます。ということで赤川駅から乗ります。まあたまには輪行もええやろー。
無事青森駅に帰ってきましたとさ。
◎後日
3日目、僕はできるだけ自走で帰りたかったんですが大地が電車で帰りたいって言うので電車で帰ることにしました。おまえホテルの予約変えてまで連れてきてやったのによお…ルートも覚えてこないし普通に断念するしもう連れてこねえぞ(しょうがない)
いつものサイクルショップタカハシで見てもらいましたが、やっぱりSTIレバーの中で変速ワイヤーがほつれていました。切れたら危ないところだった…感覚的に、酷い雨の中走った後だとこうなるような気がします。気のせいかな?ところでスラムの変速機は構造的にワイヤー経路が90度曲がってたりしないのでこんなことは起きないそうです。
おしまい。
Day1は以下のリンクからどうぞ